客観視のススメ

ビジネスシーンや人間関係において
感情に振り回されることは

前進を阻害したり
溝を深めたりするだけです

人生を失敗させる
大きな要因になります

例えばハニートラップにかかって
激しい恋愛感情に振り回されれば
どうなるでしょう

例えばギャンブルの
勝った負けたの感情にのめり込んだら
どうなるでしょう

大きな感情に振り回されれば
何もかも失ってしまう
リスクを高めるように思います

仏教では自然で平穏な生命活動を
疎外されることを「障り」と言い
煩悩障・業障・報障という障りがあります

「得たい・失いたくない」という執着があり
感情に振り回されるという煩悩です

実際に考えること
言葉にすること
行動すること
これが身口意の三業です

生・老・病・死
愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦
思いのままに自然で平穏な生命活動を
得られていないのが苦の報いです

人間は煩悩のエネルギーに振り回され
それによってしてしまう行いで業を積み
抜け出せないような苦しみの報いに身を置きます
これらを生み出しているものの一つが執着です

人間には得るものや失うものがあって
多く得ている人や
全く失ってしまった人という
格差があることを強く意識するのが執着です

勝てば天国 負ければ地獄
天・人・修羅・畜生・餓鬼・地獄
そんな六道輪廻を瞬間瞬間に
流転しています

どうすればここから抜けられるか

執着や感情の仕組みを見抜き
善い行いをし悪い行いを止め
刻まれた苦の報いを癒すことで
変えていくことが出来ます

見抜くために
無我や空といったものがあります

あなたはいつからあなたですか?
その時から今まで
変わっていることのない
不変のあなたとはあなたのどこですか?

肉体のどこかに不変のあなたがありますか?
物事の感じ方に不変のあなたがありますか?
認識や理解内容に不変のあなたがありますか?
願い望むことに不変のあなたがありますか?
経験する主体に不変のあなたがありますか?

不変のあなたの実体を
証明し示すことは出来ますか?

この世界の中にどれか特別な
これがあることによってあなただと決定する
実体として示せるものはありません

私はこの世界に分離した実態としてないので
私はこの世界のものを新たに得たり
既に得ているものを失ったり
そうすることは出来ません

変化する全ては
瞬間瞬間にだけ縁にふれて起こっています
それは常に一瞬で過ぎ去ります
諸行無常です

事実は悩む暇なく過ぎ去り
解釈だけが残ります
私たちは解釈に苦しみます

テストの点 A君80点 私30点
点数が私たちを苦しめるのではなく
A君は私を見下すに違いないといった
解釈が私たちを苦しめます

砂浜でジュースをこぼしてしまった
起こり終わった事実はそこで終わりです
もったいないといった執着
解釈が私たちを苦しめます

脳科学的に
人間が強く記憶をするのは
意識的に覚えようとして
繰り返し覚え込んだ時と
感情が大きく動いた時です

どんなに分かりやすく説明しても
それはあなたの解釈ですよ
というだけでは
その苦しみは消えません

未消化の感情を解放する必要があり
感情開放系のセラピーが有効です

苦しみの解釈に
感情のエネルギーが多く乗っていると
それが支配的にリアルに感じられ
苦しみを増幅しているからです

幼少期の主観感覚の中で
ふいに刻まれてしまった解釈が
三つ子の魂百までというような
性質を生み出したりします

そういった根源に近い場所も
変化したことのある全ては
気づかれる側であるという
客観視によって
ありのままを開いていけば
もう一度変化が起きていきます

気づきの意識を向けていけば
自然の流れの中に
溶けかえっていくのです